解決事例 / Case Study

県外から実家の問題を解決できた、オンライン相続の物語

宝塚市御殿山町・築40年戸建のふっかつ物語

はじめに

宝塚市御殿山町の閑静な住宅街にある戸建住宅で、一人暮らしをされていた男性が亡くなりました。
突然の訃報に、ご遺族は深い悲しみとともに、今後の対応への不安を抱えていらっしゃいました。ご遺族は全員が県外在住のため、現地へ何度も足を運ぶことは難しく、相続手続きや遺品整理、物件の売却など、やるべきことの多さに途方に暮れている状況でした。
「できるだけ負担を減らしながら、実家の問題を一つずつ解決していきたい」。そんな思いから、当社へご相談いただきました。

ご家族が直面した3つの壁

1. 遠方ゆえの対応の難しさ

ご遺族は県外で暮らしており、実家の整理や各種手続きのために何度も現地へ足を運ぶことは困難な状況でした。
仕事を何日も休むわけにもいかず、様々な問題への対応が思うように進まず、精神的に大きな負担となっていました。

2. 山積する複雑な手続き

相続手続き、物件の処分、遺品整理、ご供養…やるべきことは山積みでしたが、何から手をつければよいのか、誰に相談すればよいのかまったく分かりませんでした。
初めて経験することばかりな上、専門的で複雑な手続きも多く、ご遺族だけで進めることに不安を感じる場面も少なくありませんでした。

3. 家族や近隣住民に対する心理的な負担

発見が遅れてしまったことへの罪悪感に加え、近隣の方々に「心配やご迷惑をおかけしたのではないか」という申し訳なさも、ご遺族の心に少なからずのしかかっていました。

離れて暮らしていて最期を看取れなかったからこそ、実家をきちんと整理し、清め、気持ちの区切りをつけたい――その思いは、ご遺族にとって切実なものでした。

そんな中、知人の紹介で私たち「ふっかつ不動産」にご相談いただきました。

遠方からでも安心して手続きを進められた、解決までの3つのステップ

STEP1:オンラインでの遺品整理の実施

まず当社スタッフが現地へ伺い、家の状態を詳しく確認しました。室内の様子や家財の状態などを写真と動画で記録し、クラウド上で共有することで、遠方のご遺族が家の様子を確認できる体制を整えました。
遺品整理にあたっては、貴重品や思い出の品、重要な書類などを一つひとつ丁寧に確認。残すもの、処分するもの、ご供養するものをオンラインでの打ち合わせを通じて整理し、ご遺族の気持ちに寄り添いながら進めました。

STEP2:想いに寄り添う清掃とご供養

ご実家の清掃作業は、近隣の方々への配慮を第一に、目立たないよう時間帯や搬出方法にも細心の注意を払いながら行いました。お気持ちの面でも前を向いていただけるような空間づくりを意識し、丁寧に作業を進め、清掃後は家全体のお清めまで対応いたしました。

お亡くなりになった方のご供養は、提携寺院と連携し現地で執り行いました。その様子は動画に収め、遠方からでも手を合わせていただけるようご遺族にお送りしました。

STEP3:専門家と連携しての売却と相続手続き

相続から売却までの一連の手続きは、提携する司法書士と連携しながら、すべてオンラインと郵送で完結させました。書類を事前にお送りし、重要事項説明はビデオ通話で実施。契約書類は郵送でやり取りする形で、ご遺族が一度も帰省することなく必要な手続きを進めることができました。

また、空き家となったご実家の売却手続きも当社で行い、相続人同士での話し合いや分配の段取りについても、司法書士を介して適切に整理し、ご遺族の負担が少しでも軽くなるよう配慮しました。

新たな始まり

相談から3ヶ月後、ご実家は新しい家族のもとへ引き継がれました。孤独死が発生した物件としては良好な条件での売却となり、ご遺族にとっても安心できる結果となりました。

すべての手続きが終わった後、ご遺族からは「一度も現地に行かずに完了するとは思っていませんでした。」「父を急に亡くし、悲しみと不安でいっぱいだった時に、丁寧にサポートしていただいたおかげで、少しずつ前に進むことができました」というお言葉をいただきました。

住まいが手放されても、記憶や思い出はご遺族の心の中に静かに残り続けます。新たな生活へ向かう、その背中をそっと後押しできたことを、私たちも心から嬉しく思っています。