解決事例 / Case Study

相続放棄された家を、次の持ち主へつなぐまで

神戸市兵庫区・14年間放置された空き家のふっかつ物語

神戸市兵庫区にある戸建て住宅が、約14年間にわたって放置されていました。住人が亡くなった後、相続人は全員が相続放棄を選択しています。相続放棄とは、相続する権利そのものを手放す手続きのこと。これにより建物の管理者が不在となり、時間だけが過ぎていきました。

状況を把握した神戸市の住宅行政を担当する部署が裁判所に申立てを行い、弁護士が相続財産清算人として選任されました。清算人の先生は財産の管理と処分を進める立場ですが、不動産の実務は専門外。まずは建物の解体から進めようと業者を探す中で、私たち『ふっかつ不動産』にご相談をいただきました。

清算人の先生が抱えていた3つの課題

1. 不動産の実務知識がない中での判断

弁護士は法務の専門家ですが、不動産の実務は専門外です。建物の解体費用が妥当なのか、土地にどの程度の価値があるのか、そもそもこの物件を引き受けてくれる業者がどこにいるのか。判断の材料となる情報自体を、ご自身で一から集めることが難しい状況でした。

2. 裁判所に提出する査定の正確性

清算業務では、財産の処分にあたって裁判所の許可が必要です。そのためには土地の適正価格を記した査定書を作成し、裁判所に提出しなければなりません。また、提出後は金額を変更できないため、正確かつ正当な査定を行う必要がありました。

3. 解体後の土地の行き先が見つからない

仮に解体を終えたとしても、それだけでは清算は完了しません。土地の処分先を見つけ、売却を完了させて初めて清算業務が完了となります。しかし、不動産の買い手を探すことは弁護士の通常業務の範囲を大きく超えており、清算人の先生にとって大きな負担となっていました。

専門家の期待を超えた、解決までの3つのステップ

STEP1: 解体だけでなく「土地の買取」までご提案

当初のご依頼は建物の解体のみでした。しかし物件の立地や条件を確認する中で、解体後の土地を私たちが買い取ることをご提案しました。通常、解体業者は解体だけ、不動産業者は売買だけを担当しますが、建設業許可と宅建業免許の両方を持つ当社は一括で提案することができました。清算人の先生は「解体後の土地をどう処分するか」を大きな課題として抱えておられたため、この提案によって清算の全体像が一度に見通せるようになりました。

STEP2: 慎重な測量と裁判所向け査定書の作成

建物を解体し、更地となった土地の測量を実施。登記簿上の面積と実測面積の差異を確認し、適正価格の査定書を作成しています。裁判所に提出した金額は変更できないため、測量のポイント確認から面積の算出まで、特に慎重な調査を重ねました。

STEP3: 約1ヶ月で、解体から引き渡しまで完了

裁判所の許可を得たのち、査定額で私たちが土地を買い取りました。受注から約1ヶ月という短期間で、解体・測量・査定・買取のすべてが完了しています。一つの窓口で全工程を完結させたことで、清算人の先生が複数の業者とやり取りする手間がなくなり、業務負担を大幅に軽減することができました。

新たな始まり

約14年間、誰にも手をつけられなかった家と土地は、こうして次の持ち主へと引き継がれました。

清算人の先生からは、「解体だけのつもりでしたが、土地の買取まで提案していただき、清算手続きが一度に完了しました。不動産の実務面を安心して任せられるパートナーが見つかったことが、何よりありがたかったです」という言葉をいただきました。さらに、「測量や査定の精度に関して丁寧に対応いただき、裁判所への報告もスムーズに進みました」とも振り返ってくださいました。

法律の専門家と、建設・不動産の専門家。それぞれの得意分野を持ち寄ることで、14年間動かなかった案件がわずか1ヶ月で解決へと向かいました。こうした連携を一つひとつ積み重ねていくことが、次のご依頼への信頼につながっていくと私たちは考えています。

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